Tasting Comment by 北梶剛
【香り】甘い灰、ヨード、包帯、泥炭の煙、樺の木、芝土、古い革製品。力強いスモークの奥から、ステーキに添えた焼きパイナップルや、瑞々しい柑橘果実が華やかに広がる。
【味わい】ハチミツを塗ったトースト、キッパー、ライムジュース、オレンジシャーベット、BBQで焼いたリンゴやバナナ、アンチョビを詰めたオリーブ。オイリーで厚みのあるボディから、次第にドライでスパイシーな表情へと移り変わる。
【フィニッシュ】ビターチョコレート、アニス、松脂、煤。焚き火の燃えさしを思わせる余韻に、獅子唐や万願寺唐辛子の青くほろ苦いスパイスが長く続く。
【コメント】多彩なピートフレーバーと鮮烈な果実味が幾重にも折り重なり、一口ごとに新たな表情を見せる。中期熟成ならではの躍動感と複雑さを備え、少量の加水によってオイリーな質感と果実味はさらに開花。往年のアードベッグを思わせるクラシカルな風格を宿した、キルダルトンの魅力を存分に味わえる1本である。
