アートのセレクションには、主要な展覧会や海外のアートフェアを訪れ、国内の若手から大物アーティストまで幅広く現代アートの作品を収集、都内近郊のギャラリーや美術館情報を紹介する『GUIDE』の発行をする吉野誠一氏が監修。
ウイスキーはRUDDER 北梶をアドバイザーとする。
現代において新たな価値を創造し、また異なる視点をするアーティストがどのようなウイスイキーを選ぶのか?
ウイスキーの持つ五感表現、現代アートの創造性・価値の転換がどのようにリンクしていくのか?
新たなウイスキーの世界観創造にチャレンジしていく意欲的なシリーズ。
強烈なスモーキーさと繊細な甘さの美しい調和から、著名なウイスキー評論家である故マイケル・ジャクソン氏に「ピーティー・パラドックス(泥炭の矛盾)」と比喩された蒸留所です。熱狂的なファンが多く、ウイスキーファンの聖地ともいえます。
テイスティングコメント:
【香り】 オイリー、柑橘類を思わせる黄色系果実の甘いアロマの奥から、穏やかなピートスモークとナッティなニュアンスが立ち上がる。
【味わい】口に含むと柑橘果実の爽やかな酸味と明るいミネラル感が広がり、灰を思わせるスモーキーさにオリーブオイルのような滑らかな油脂感が重なる。ラ・フランスや革製品を連想させる複雑な表情も覗かせる。
【フィニッシュ】青マンゴーに唐辛子を振りかけたような刺激的なフルーティさから、パイナップルやサトウキビ由来のエステリーな甘みへと続く。さらに貝殻や海水、生牡蠣を思わせる潮気が現れ、マカダミアナッツのようなコクを伴いながら長く続く。
【コメント】オイリーな酒質を軸に、南アイラの名門を彷彿とさせる潮気とピート、そしてシトラスの個性が見事に調和した1本。ピートは決して支配的ではなく、全体を引き締める絶妙なアクセントとして機能している。
作品について
《PixCell-Vulture》は、ハゲタカをモチーフに、その表皮を無数の透明なセルで覆った彫刻作品。ハゲタカはその特異な食性や生態から、さまざまな神話において死と再生を司る存在とされるなど、人類の歴史・文化に密接してきた。流木に止まるハゲタカの眼は時間のくびきを超えて、過去と未来を同時に眺めやるかのようにも見える。
本作は「ARTISTS’ FAIR KYOTO 2022」において、京都・清水寺の成就院で展示されたほか、2024年にはダンサー・田中泯との協働による舞台作品《彼岸より》の美術としても用いられた。

名和晃平
彫刻家/Sandwich Inc.主宰/京都芸術大学教授

