今回目指したのは、「スペシャリティコーヒーを使ったリキュール」ではなく、イタリアで日常的に飲むエスプレッソをそのままお酒に仕立てる試み。
これまでは産地ごとのキャラクターを前面に出したが、今回は“飲料としての完成度”そのものを磨き上げた。
原料にはコロンビア産のコーヒー豆を使用。
果実味と透明感を備えたロットを選び、産地の個性を誇張するのではなく、エスプレッソとしてのバランスと飲み口を重視して抽出している。
そこにハーブを重ねることで奥行きと余韻を構築。
イタリアの日常を想起させながらも、単なるコーヒー酒に留まらない立体的な味わいを目指した。
さらに、カクテルベースとしての使用も見据え、油分や微細な成分を一部濾過。
沈殿しにくく、扱いやすいスムースな液体に仕上げている。
この純度の高いエスプレッソを起点に、伊勢屋酒造の持てる技術を重ね、飲まれる時間の異なる、性格の異なる2本を設計した。
ESPRESSO LIQUEUR — Aperitivo
柑橘を主軸に、約20種類のボタニカルで設計したスピリッツに、
エスプレッソを重ねて仕立てた一本。
クリーンでありながら、食前酒としての役割をしっかりと担える味わいを目指している。
コーヒーの果実味や焙煎香に、柑橘の輪郭とハーブのニュアンスが自然に溶け合い、全体として非常にバランスの取れた立ち上がりを見せる。
ソーダやトニックでのアップはもちろん、エスプレッソ・マティーニや各種カクテルへの展開性も高い。
ベースとして「邪魔をしない」のではなく、全体の質を一段引き上げるためのエスプレッソ・リキュール。
ESPRESSO LIQUEUR — Digestivo
植物の根(ルート)を中心としたボタニカル構成に、カカオのアクセントを重ね、より深く、リッチな味わいへと再構築した ESPRESSO LIQUEUR。
エスプレッソ由来のビター感を、単なる「苦味」として強調するのではなく、ハーブのかぐわしい香味、ルート由来のほろ苦さと重ね合わせることで、コーヒーの苦味そのものがビターリキュールの一部として溶け込む設計にしている。
食後に一杯。
甘さ、苦味、酸、香草、焙煎香が
時間とともにゆっくりとほどけていく。
食前に感覚を開く
ESPRESSO LIQUEUR — Aperitivo と、
食後に静かに閉じる
ESPRESSO LIQUEUR — Digestivo。
人の一日に寄り添う、
二つの表情を持つエスプレッソ。
