創業125周年の伝統製法。
スコットランドはスペイ川中流域にあるタムデュー蒸溜所。
タムデューとはゲール語で「黒い丘」を意味する。
今回、タムデュー蒸溜所からTHE ULTIMATE SPIRITS向けに厳選された原酒は2006年蒸溜、14年間アメリカンオークのシェリーホグスヘッドで熟成されたシングルカスク・カスクストレングスの原酒である。
グレロセスやマッカラン等にも一部麦芽を配給していた歴史もあることから、通好みのウィスキー愛好家から非常に高い評価を得ているタムデュー、100%シェリー樽熟成という伝統を守りながら、100年以上経った今も変わらない製法で最高のスペイサイドモルトをリリースしている。
色気溢れる赤い果実の香味とクラシカルなシェリー樽熟成が印象的な1本。
TAMDHU DISTILLERY
1897年創業のタムデュー蒸留所。
伝統的なフロアモルティングとドラム式モルティングの中間的製法とも言われるサラディン式のモルティングを近年まで行っており、エドリントングループが2011年に現在のイアンマクロード社に売却を行うまでの間、グレンロセスやマッカラン等にもタムデューの麦芽が⼀部配給されていたというストーリーは、この蒸溜所の最大の魅力の1つである。
テイスティングコメント
【香り】ミディアムシェリー、トースト、ドライマンゴーやアプリコット、熟したオレンジ。
【味わい】苺ジャム、マラスキーノチェリー、カシス、アップルパイ、じっくり煮込んだトマトソース、ビターチョコレート、マカダミアナッツ、フルボディ。
【フィニッシュ】レッドペッパー、クローヴやシナモン。ややドライでスパイシーに変化しながらも、優しい甘さが長く続く。
【コメント】重厚且つリッチ、優雅な甘さ、色気溢れる赤い果実の香味とクラシカルなシェリー樽の熟成感が非常にバランス良く存在する。
現行ボトルのシェリーカスク熟成の中では最もクオリティの高い1本ではないだろうか。
Tasting comment by 北梶 剛