「Seek The Ultimate」とは
THE ULTIMATE SPIRITSを運営するスピリッツバイヤーが当初からテーマにしていた「究極を追求し続けること」。
過去300種を超えるシングルカスクのセレクトを行うためにテイスティングしてきたカスクサンプルの数は数千種類。
その中で、最も「究極」のスタイルに近いと感じる事ができた原酒に「Seek The Ultimate」というテーマを記しました。
変わらない伝統はそのままでありながらも、日々進化し続けるウィスキーの世界。
「究極」を追求する旅は終わらない。
【White Fruits & Old Sherry Influence 白い果実とシェリーの古樽。】
「Seek The Ultimate」というテーマが記され、最も「究極」のスタイルに近いと感じる事ができた原酒。
その記念すべき第1弾の原酒に選ばれたのは、スペイサイド地区から40年以上も前になる1978年に蒸留されたグレンファークラスの長期熟成。
先行で行われたテイスティングイベントでも最も人気の高かったボトルの1つ。
欧州をはじめ、アジア諸国でもいくつかの1970年台後半に蒸留された原酒がリリースされてきたが、そのクオリティはどれも素晴らしく、現行ボトルで購入が可能な今最も注目すべき長期熟成原酒であると言えよう。
たたみかけるように感じられる沢山のホワイトフルーツフレイバーに加え、優しく上品に残るシェリー樽の熟成感とボディ。
リフィルシェリー樽熟成の長期熟成グレンファークラスの魅力がこの1本に集約されている。
GLENFARCLAS DISTILLERY
ゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」を意味するグレンファークラスは、スコットランド・ハイランド地方スペイサイドで1836年に創業しました。
スコットランドの蒸溜所の半数以上が集結しているこの地は、清涼な空気と良水に恵まれ、大麦の主産地であり、また燃料となるピートも豊富に産出する、ウイスキー造りに最適な土地です。
1865年にグラント家が蒸溜所を購入して以来、6世代にわたり家族経営を続けるとともに、伝統的なスペイサイドスタイルによるウイスキー造りにこだわりつづける、現在では数少ない蒸溜所です。
時代に左右されない信頼の味わいは、世界中のウイスキー愛好家を魅了し続けています。
テイスティングコメント
【香り】グアヴァ、ライチ、白ブドウ、洋梨、白い果実のバラエティに富んだフルーツ香と深蒸し煎茶の優しい香り。
【味わい】熟したパイナップルや完熟バナナの濃厚な甘みと上品な酸味、摺りおろしたリンゴ、マルメロ、オールドヴィンテージのオードヴィードポワール。仄かにナッティでクリーミーなボディ。
【フィニッシュ】パッションフルーツ、アプリコット、ヨモギ茶、ミント、心地よいホースラディッシュのスパイス。
【コメント】力強くバラエティに富んだホワイトフルーツに、優しく上品に残るシェリー樽の熟成感とボディが加わる。リフィルシェリー樽熟成の長期熟成グレンファークラスの魅力がこの1本に集約されている。
Tasting comment by 北梶 剛