【東北最古のウィスキー蒸溜所】
安積蒸溜所、その歴史は1946年にウィスキー免許を取得した山桜酒造にはじまり、東北最古のウィスキー蒸溜所として、世界に発信されるジャパニーズウィスキーの文化の一旦を担ってきた。
2016年冬、創業の地から移築された伝統的な土蔵建築の蔵を現在の安積蒸溜所として始動することとなり、2019年末に3年熟成を迎えたファーストボトルがリリースされたばかりの今後が楽しみな蒸溜所だ。
今回はその安積蒸溜所から、世界で初めてとなるプライベートボトルを東日本大震災復興10年の節目に、チャリティボトルとしてリリース。
ラベルには福島の「赤べこ」の由来となる赤い牛を採用。赤い牛には、会津地震で壊れた円蔵寺の虚空蔵堂の再建時に活躍した伝説や平安時代に蔓延した疫病を払った伝説がある。
2021年3月11日に瓶詰が行われたこの原酒、現時点で商品化された安積蒸溜所の一番長い熟成を経た原酒になる。
若い原酒でありながらバランス良く熟成を重ねたこの原酒のポテンシャルから、被災地や新型コロナウィルス収束の明るい未来を感じて欲しい。
ASAKA DISTILLERY
安積蒸溜所の歴史は、1946年にウィスキー免許を取得した山桜酒造にはじまる。笹の川酒造としての歴史は300年を超え、猪苗代湖の南に創業した1710年にさかのぼる。
戦後の混乱を経て、高度成長期の1980年代、「北のチェリー、東の東亜、西のマルス」と呼ばれ、笹の川酒造が送り出したチェリーウィスキーは北の雄として人気を得た。
しかし、世は移り嗜好の変化とともにウィスキー不遇の時代が訪れ、ウィスキーを詰めた熟成樽は倉の奥で眠る事となる。
2003年には、東の東亜も暖簾をおろすこととなり、紆余曲折の末、羽生蒸留所の原酒も笹の川酒造が預かることとなる。この原酒こそイチローズモルトであり、世界に発信されるジャパニーズウィスキーの文化の一旦を担ったとも言えよう。
そして、2016年冬、現在の安積蒸溜所が始動することとなる。
【本商品の売上の一部は「福島県東日本大震災子ども支援基金給付金事業」への支援として寄付致します】
福島県では、東日本大震災により、保護者が死亡または行方不明となった児童(孤児・遺児)に対する支援事業を行っています。
平成23年12月の福島県議会において、東日本大震災ふくしまこども寄附金を基金に積み立てる、基金条例が議決され、平成23年12月28日付けで公布されました。
この基金から、東日本大震災で、保護者が死亡または行方不明となった児童(孤児・遺児)に対して、生活及び修学を支援するための給付金を給付する事業を実施しております。
リンク: 福島県東日本大震災子ども支援基金給付金事業
テイスティングコメント
【香り】カスタードクリーム、チーズケーキ、ややイースト、青いトマト、花屋、ホワイトペッパー、奥から若いメロンとスイカジュース。
【味わい】はちみつレモン、柑橘皮の砂糖漬け、レモンタルト、マドレーヌ、ジンジャービア、酸味を伴うフルーティな甘さから徐々にビターでスパイシーに変化。
【フィニッシュ】フレッシュなグレープフルーツ、ライム、樹脂、ジンジャーの力強いスパイスが心地よい甘さとともに長く続く。
【コメント】フローラルな香り。甘酸っぱいフルーツの香味、新木系のウッディネス、若い原酒でありながらバランス良く熟成を重ねた原酒であり、そのポテンシャルは明るい未来を感じさせてくれる。
Tasting comment by 北梶 剛