「ART SESSION」シリーズについて
私達がセレクトするウィスキー・スピリッツと過去・現在を問わず様々なアーティスト・アート作品とのコラボーレーション。
それらを「Classic」、「Contemporary」にアプローチを分けシリーズ化したもの。
私達は常により良い原酒を探し求めます。
またラベルにしてもしかり、その味わいに相応しい美しさや表現を大事にしてゆきたいと考えます。
熟成の頂点、爆発する果実の香味。
ART SESSION CLASSIC第8弾の原酒に選ばれたのは、1824年創業、東ハイランドに位置し、ゲール語とピクト語が由来で「茂みによる斜面」を意味するフェッターケアン(Fettercairn)のカスクストレングス、シングルカスクの原酒。
政府公認2番目の蒸留所であることは意外と知られていないが、現在の蒸溜所は1901年に1度蒸溜所が閉鎖、解体された後に、Charles Mackinlay社が1960年に設立したものだ。
今回厳選された1樽は1990年蒸溜、大台の30年熟成を迎えた貴重な長期熟成原酒である。
ラベルには創業者であるラムゼイ一族の象徴でもあるユニコーンから、フランスを代表する画家ギュスターヴ・モローが描いた『一角獣』の油彩を採用。
30年もの間40度を切る手前まで熟成させた事により、フルーツの香味と熟成感を最大限に発揮した原酒に仕上がった、長期熟成ならではの魅力がつまった1本。
ギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau)
1826年4月6日–1898年4月18日)は、フランスの象徴主義の画家である。
パリに生まれパリで亡くなった。
聖書や神話に題材をとった幻想的な作風で知られる。
印象派の画家たちとほぼ同時代に活動したモローは、聖書やギリシャ神話をおもな題材とし、想像と幻想の世界をもっぱら描いた。
彼の作品は19世紀末のいわゆる『世紀末』の画家や文学者に多大な影響を与え、象徴主義の先駆者とされている。
テイスティングコメント
香り:花の蜜、金柑、絞りたてのオレンジジュース、エナジードリンク、ピーナッツバターを塗った食パン、手入れ仕立ての革製品、パイプの甘い煙。
味わい:完熟パイナップル、ドライイチジク、クランベリージュース、ブラッドオレンジ、ショートケーキ、麦芽系乳飲料、仄かなオレンジの花とミネラル感。
フィニッシュ:柑橘果実の皮、フルーツオイル、トロピカルフルーツのフーセンガム、非常に穏やかに、繊細ながらも優しく続く。
コメント:クリーンでフルーティなハウススタイルのフェッターケアンを、30年もの間40度を切る手前まで熟成させた事により、フルーツの香味と熟成感を最大限に発揮した原酒に仕上がった、長期熟成ならではの魅力がつまった1本。
Tasting comment by 北梶 剛